茨城県関連企業・団体新年展望
トップが語る
2020
一般社団法人茨城県産業資源循環協会
会長 古矢満
災害ごみ処理、初動大切
県産業資源循環協会は1979年に県内の産業廃棄物処理業者の任意団体として発足し、88年に県知事の認可により県産業廃棄物協会となりました。法人設立30年となる2018年に現在の名称に変更し、全国でも有数の会員数を誇る協会へと発展しました。

私が会長に就任してからの半年は、台風19号による水害からの復旧対応に追われました。我々は台風が去ってすぐに県へ赴き情報交換を行いました。2日目には大子町からの支援要請に基づき現地入りし、災害ごみの搬出作業にあたりました。常陸太田市、常陸大宮市、城里町、水戸市をはじめ被災市町村の災害ごみの搬出にも対応し、会員総出で支援にあたりました。

08年に県と「災害時における産業廃棄物処理等の協力に関する協定」を締結しており、それにもとづいて対応させていただきました。我々を一番悩ませたのが、仮置き場で山積みとなった混合状態のごみです。運び込まれる際に分別を徹底できなかった例が多く、搬出の際に手間が増え、処理がはかどらない要因になっていました。

迅速な処理には初動がすごく大事です。被災直後や事前の計画作りから市町村と連携できれば、より早く進められると思います。今後は県と結んでいる災害協定を市町村にも広げていきたいです。

産業廃棄物には色々な分野があります。木くず、金属、がれきなど種類も多様ですし、業種も収集運搬、破砕や焼却などの中間処理、埋め立てなどの最終処分に分かれています。今後は、分野ごとに専門部会を立ち上げ、横のつながりを深めていくことで、専門性を高め、社会のニーズに応えていきたいと思っています。
水戸市笠原町978番25
事業内容/産業廃棄物の適正処理、再生資源利用の促進を図るための普及啓発事業、産業廃棄物処理業の振興に関する事業等