茨城県関連企業・団体新年展望
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2020
中川ヒューム管工業
代表取締役社長 中川喜久治
100周年は次への「通過点」
2019年は甚大な被害をもたらした自然災害が相次ぎ、日本が災害多発国であることを再認識させられた1年でした。震度5を超える地震の多発、夏の猛暑、特に台風15号による大規模停電、台風19号での河川決壊の被害は驚くばかりであり、「気候変動に具体的な対策を」と掲げたSDGs(持続可能な開発目標)の重要性がさらに高まったと思います。

当社を取り巻く環境は今後、厳しいものになるかと思われます。主力である下水道分野では、下水道普及率の高まりで新設工事が減少しております。管路の維持管理も財源不足により低コストの管路更生が主体となり、ヒューム管の需要は減少しています。

その一方で、台風や局地的な大雨による内水氾濫の被害リスクは増大しており、防災・減災の緊急対策整備が早急に求められると思います。

また、労働人口の減少に伴う人手不足は深刻であり、労務費の高騰は建設業界の経営をさらに圧迫するとみられますが、建設現場でのプレキャスト製品の需要増加が期待できると考えています。

当社は2月11日に創業100周年を迎えますが、それは通過点であります。次の50年、100年に向けて、昨年の自然災害を当社の課題・ビジネスチャンスと捉え、治水や貯水など国土や国民の生活を守るため、防災・減災につながるインフラ整備を通じ、経営理念である「自社の生み出す製品、付加価値を通じて国土建設に貢献する」を実践してまいる所存です。

また、地球温暖化防止に対応した温室効果ガス低減を図れるコンクリートなどの環境に優しい材料や技術の開発、製造工場での生産性向上に取り組んでまいります。
土浦市真鍋1-16-11
☎029(821)3611
事業内容/ヒューム管、その他コンクリート製品の製造販売、エコ製品の製造販売、土木、建築工事の設計、請負、管理など