茨城県関連企業・団体新年展望

2020
㈱坂東太郎
代表取締役会長 青谷 洋治氏
食文化向上に一丸で努力
昨年を振り返ると、人手不足を乗り越えてどう成長できるかを模索した1年でした。外食産業はどの企業も人材確保に悩んでいます。そうした中で守りではなく、ステーキハウス「幌馬車」「かつ太郎」の新規出店など、あえて挑戦していく姿勢を打ち出しました。
今年もその姿勢は変わりません。最大の挑戦は、創業の地である境町で3月オープン予定の「坂東離宮」です。これまでにはない業態で、大人数の宴会が可能、メニューも高価格帯の設定ですが、必ずお客様に納得してもらえる内容にします。内装や庭園の景観も重視し、東京の中心部から人を呼び込める店を目指します。
かつての境町には料亭や割烹がいくつもありました。人口の多くない地域に大きな投資をすることについて、社内では厳しい意見も出ましたが、「慶事や法事で人が集まれる場所が欲しい」との地元の声を受け、食文化の向上のため、また、ふるさとへの恩返しのため出店を決意しました。
昨年つくば市に出店した「幌馬車」は、お客の8割以上がカードやスマホなどによる支払いで、正直いって驚いています。県内にもキャッシュレス決済の波が押し寄せていると実感し、対応を急ぐ必要があります。東京五輪を控え、外国客への対応として従業員の英会話教育にも力を入れています。
創業以来掲げてきた「親孝行人間大好き企業」という企業理念をさらに追求するため、今年のテーマに「坂東太郎の熱狂的ファンづくり」を掲げました。お客様をどれだけ大切にできるか全社を挙げて検討し、新しい表彰制度を創設します。
本部・古河市高野540-3
☎0280(93)0180
事業内容/和食レストラン「ばんどう太郎」、ステーキハウス「幌馬車」、カフェ「珈琲8代葵カフェ」、菓子舗「蛸屋」などを運営
http://bandotaro.co.jp/