昨年、当法人はおかげさまで設立20周年を迎えることができました。これもひとえに、県や市の方々をはじめ、利用者、地域の皆さまのご支援の賜物と感謝いたしております。

20年前、福祉の世界に初めて身を置き、地元の石岡市にケアハウス「アメニティ」を開設して以来、入居者の皆さまと毎日語らいながら、職員と共に福祉と介護について学んでまいりました。その意味で、「人に育てられた20年」と思っております。

当法人はその後、特別養護老人ホーム「けやき園」と「ゆりの里」を順次開所いたしました。そして、法人にとって節目となる昨年、温めてきた子ども食堂の構想を実現することができました。

子ども食堂は「ファミーユ」といい、フランス語で家族の意味です。おかげさまで開所以来、延べ１６００人の子どもたちに通ってきてもらい、食と交流、成長の場として、２年目を迎えます。少しでも地域への恩返しができればと取り組んだ事業ですが、スタッフ一同、子どもたちの笑顔に元気を頂いています。

今年は、高齢者同士が支え合って暮らせる「シェアハウス」の実現に向けて取り組んでまいります。１階にはラウンジを造って集いの場を提供し、職員も常駐させる予定です。併せて、敷地内を開墾し、野菜や花を育てる地域共生事業にも取り組みたいと思います。

「人生１００年時代」と言われる昨今、お年寄りが遠慮せずに暮らせる未来になってほしいと思います。お年寄りの知恵と若い人たちのエネルギーが化学反応を起こし、安全・安心で住みやすい街をつくる、そんな１年になることを切に願っています。