茨城県関連企業・団体新年展望
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2020
水戸農業協同組合
組合長 八木岡 努
地域に「出向く」体制強化
農業・JAを取り巻く環境は変革期の中にありますが、まさにそれを象徴する一年でした。

毎年のように全国各地で自然災害が相次いでいますが、昨年秋は当JA管内においても台風15号・19号と立て続けに爪痕を残し、組合員の農作物・農業施設に甚大な被害が出ました。JAにおいても、2014年から始まった「農協改革集中推進期間」が昨年5月に終了し、自己改革を不断の努力として、より深化・進化させるために新たな舵を切った年でもありました。

20年においても農業・JAの変革の時代が続くと予想され、経済状況においてもマイナス金利政策等、厳しい環境へのJAの対応が問われる年となるでしょう。加えて、昨年のラグビーW杯に続き、本年夏の東京五輪を契機に、農業においても、「グローバル」や「ユニバーサル」といったことがキーワードになってきていると実感しています。高齢化とそれに伴う担い手への集約がいち早く進む農業において、ICTの活用、農作業効率化など、最新技術やユニバーサルな仕組みを農業へ取り入れることが一層求められていくと予想されます。

JAの使命は、まず国内において安定的に食料を提供していくということが根幹にあります。そのため厳しい経済状況に加え、増加傾向の自然災害等予測困難な事態に対し、強い足腰に裏付けられた柔軟なJA経営が求められています。

本年より支店をはじめとする事業所の体制整備に着手し、組合員・地域住民の皆様へ「出向く」体制をより強化していきたいと考えています。組合員や地域の皆様が交流できる拠点としての機能強化も図っていきます。
93年8月に7JAが広域合併し発足。組合員数は24,007人(19年1月末現在)。主な農産物は、米、水菜、メロン、ネギなど。「水戸の柔甘ねぎ」は農水省のGIに登録。