茨城県関連企業・団体新年展望
トップが語る
2020
関東鉄道
取締役社長 松上英一郎
魅力ある職場づくりに力
昨年は本県で45年ぶりに国体が開催されました。私は県バス協会の会長を務めておりますが、安全輸送は協会にとって最大の使命でした。関係者の皆さまと緊密な連絡のもと、県内のバス事業者だけで輸送が完遂できたことを誇りに思っております。

公共交通機関である当社の使命は、安全・安心・快適な輸送サービスの提供です。その観点から昨年、いくつか設備投資を行いました。鉄道では、環境に配慮した新型車両キハ5020系2両を常総線に導入いたしました。

バスでは、県内初のドライバー異常時対応システム(EDSS)搭載車両や2階建て高速バスを2両導入いたしました。定員が通常の高速バスの1・5倍で、2台で3台分の輸送力を持ちます。

私共の業界は、原価に占める割合として軽油の単価が大きく、人件費に次ぐ費用となっており、どのバス会社も軽油単価の動向には神経をとがらせています。

大きな課題が人材の確保です。バス業界では、バス運転士、整備士といった職種が不足ぎみで、魅力ある職場づくりを進める一方、少しずつ賞与を上げ、昨年は賞与4・7カ月、ベースアップ3千円とし、さらに今年から、同一労働同一賃金への対応、定年延長を実施いたします。

当社は「関鉄ビジョン100」という長期ビジョンを策定し、その第1段階といたしまして中期経営計画「Catch Up Plan」を実行中です。接客水準や事務員の生産性などを、京成グループのバス会社の標準に近づけていこう、という計画です。

今後とも沿線の各自治体の皆さまと連携を密にし、より良い鉄道・バスの交通サービスを展開してまいります。
土浦市真鍋1-10-8
☎029(822)3710(代表)
創立/1922(大正11)年9月3日
業務内容/鉄道、自動車による一般運輸業、土地・建物の売買等
従業員数/704人