茨城県関連企業・団体新年展望

2022
アイジー工業㈱
代表取締役社長 高光 克典氏
安定供給の重要さ意識
2021年の住宅需要は、在宅ワーク普及による住宅環境への関心が高まったこともあり堅調に推移しました。一方で、立て続けに発生したマテリアルショックに振り回される年となりました。春先から住宅建設業界を木材価格暴騰(ウッドショック)が直撃しました。金属外壁材業界では年初から材料(鋼板)の大幅値上げ(アイアンショック)があり、秋口には焼付フッ素樹脂の世界的供給大幅減に伴うカラー鋼板の半減(フッ素ショック)が突然、発出しました。
こうした難事に直面し、リーディングメーカーとしての責務、安定供給の重要さを改めて強く意識させられる年となりました。また、各種材料値上げに伴う製造コストの上昇は経営を圧迫し、自助努力で吸収できる水準を大幅に超え、販売価格への転嫁を余儀なくされました。
22年は、業界動向の指標となる新設住宅着工数は概ね横ばい、もしくは微減で推移すると予測されます。一方で、グローバル市場での日本の購買力低減が一層顕著化し、「物の確保」がさらに困難になるでしょう。結果、ようやく終焉を迎えつつあるデフレ時代からインフレ時代に突入していくと思われます。「物がない…」が定常化し、メーカーとしての安定供給力と付加価値創造力が真価を問われる年になると予測されます。
難事には、「明るく、楽しく、前向きに」挑み、当社コーポレートスローガンである「まっすぐに、建物を包むチカラ。」で解決し、前進していきます。金属ならではのデザインを前面に出した商品開発に注力し、機能を高め、付加価値を創出し、外装市場全体におけるシェアアップを目指します。
1970年創業の金属製外壁材・屋根材の製造販売会社。本社は山形県東根市、従業員数372人。山形県と茨城県に工場3か所。山形県に研究開発棟1か所、配送センター7か所、営業拠点10か所。 www.igkogyo.co.jp
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