茨城県関連企業・団体新年展望

2022
三菱重工業㈱日立工場
工場長 宮本 義之氏
脱炭素化の要請に応える
弊社は、一昨年9月に三菱日立パワーシステムズから三菱重工が100%出資する三菱パワーへと社名が変更となり、昨年10月、三菱重工と合併し、さらなる新たな一歩を踏み出しました。
昨年はコロナ禍で在宅勤務やリモート会議が定着し、火力発電所の現地業務においても遠隔で指示を行いながら工事を進めるなど、IoT技術が格段に進歩しました。また、世界的な環境意識の高まりを受け、コンバインドサイクル発電やバイオマス案件に取り組んだ年となりました。
2022年は、これまで以上に脱炭素化への社会的な要請は高まり、関連する技術や制度の改革がより進んでいくと予想しています。
現在は環境に配慮したゼロエミッション電源に向けた技術移行の過渡期ですが、水素焚きやアンモニア焚き案件のニーズが急増すると考えており、三菱重工との合併により今まで以上に多様な製品群がラインアップされますので、この分野で世の中の期待に応えたいと考えています。
かような状況の中、三菱重工グループは2040年に事業全体でCO排出ゼロを目指す「MISSION NET ZERO」を掲げました。
既存の事業に関しては、発電設備の老朽化更新や高効率化に貢献するアフターサービス事業を確実に拡大させていきます。中小型ガスタービンを水素やアンモニア専焼にする燃焼試験を勝田地区の研究施設で実施しており、早々にも商用化の道筋をつけたいと考えています。
新たな取り組みとしては、既設の発電機を利用した電力系統安定化に有効なシステムの拡販も開始しており、環境社会に貢献する製品やサービスを増やしてまいります。
日立市幸町3-1-1 ☎0294(20)8000
事業内容/火力発電システムの設計、製造、据付、保守業務
https://www.mhi.com/jp