茨城県関連企業・団体新年展望

2022
茨城県老人福祉施設協議会
会長 木村 哲之氏
人と人つなぐ役割果たす
私たち高齢者福祉施設等の役割は人と人をつなぐことだと思います。昨年も施設に感染を持ち込まないよう緊張感を保ち続けました。昨年5月をピークとする第4波の頃、全国各地の高齢者施設で大規模なクラスターが発生し、県内も例外ではありませんでした。施設入所者と職員にワクチン接種を優先的に進めていただいた結果、クラスターが激減し効果を実感しました。こうして施設を維持できていることに感謝しております。
いま、国は持続可能な社会保障制度のために地域共生社会の実現を目指しています。私たちは地域包括ケアシステムの構築を図るべく、県医師会や県老人保健施設協会等と協働し、医療と介護の連携を深めてきました。
とはいえ、私たち介護事業者が提供するサービスは、介護保険制度のいわゆる共助を支えるものです。真に地域共生社会を実現するためには自助や互助が大切であり、とりわけ互助は、地域社会を支える上で最も重要であると考えます。
老々介護や認認介護、高齢者の独居世帯、子育てしながらの介護や8050問題、ヤングケアラーなど、地域の福祉課題は多様化、複合化していながら、地域の中で一人一人の関係は希薄化していきます。隣人が何に困っているか、さらには隣にどんな人が住んでいるかさえ知らないこともあるでしょう。
地域における住民相互の連携や協力、さまざまなコミュニティーづくりを進める上で私たち高齢福祉施設等が地域の人と人をつなぐ役割を果たしていかなければならないと考えています。コロナ禍だからこそ、手を伸ばせばつながる距離にある人との関係を深めていきたいと思います。
水戸市千波町1918 茨城県総合福祉会館内3F
☎029(241)8529 県内1125の高齢者福祉施設・介護事業所で組織される団体(令和3年12月現在)
https://www.jsibaraki.jp/