コロナ禍に始まりコロナ禍に暮れた昨年、私どもは設立50周年の節目を迎え、生協運動の原点である助け合い支え合う「友愛互助」の理念に思いを新たにしました。
　これを踏まえ、いばらきコープは今春から新たにひとり親家庭の高校生を対象に奨学金の給付事業を始めます。わが国では現在子ども７人に１人が貧困状態にあるとされ、授業料等が払えず高校に行けなくなる子どもが少なくありません。こうした子どもたちに毎月１００円単位で募金を寄せていただく「奨学金応援サポーター」を募り、その募金を新たに設立する財団（一般財団法人　いばらきコープ社会活動財団）を通じて、返済不要の奨学金（１万円）を毎月給付する助け合いの仕組みです。奨学金は４月入学の新１年生を皮切りにスタート。奨学生の募集は２月からご案内を始めます。応援サポーターの登録は既に始めており、多くの組合員さんにご登録いただいております。生活困窮の子どもたちが将来の夢を諦めなくて済むよう皆さまの善意を心から期待します。
　コープ事業は宅配、店舗、共済とも堅調に推移し本年度も一定の剰余金が出る見通しです。前年度に続き生活困窮者のお役に立てられるよう県社会福祉協議会、県共同募金会などと調整していきます。
　コロナ禍はネットの利点を気付かせてくれる機会ともなりました。総代会議もズーム導入の結果、従来参加できなかった皆さんが参加されるようになりました。また、宅配の商品注文の方法について、スマホなどのネット注文の利便性を高めていきます。人のつながりを大切にする組織方針は変わりませんが、事業・運営は絶えず改善に向け積極果敢な見直しを図って参ります。