昨年は緊急事態宣言の期間以外、可能な限り対面授業に取り組みました。人と人との触れ合い、互いに支え合う心を大事にしたいからです。一方で、学生の不安を少しでもなくしたいと、ワクチンの大学拠点接種を行いました。看護学科や地域の医療機関の協力で、学生や、受験を控えた地域の高校３年生ら約１２００人に接種できました。多くの教職員が関わった学園の歴史に刻まれる出来事で、献身的に協力してくれた方々に心から感謝を申し上げます。
　今年、本学園は創立75周年を迎えます。節目の年にふさわしく、高校は３月、大学は６月に新校舎が竣工いたします。ともに本学園が目指す新しい学びを具現化した校舎となるでしょう。大学の新校舎は５階から太平洋を一望、世界に思いをはせ学ぶ仕掛けを整えています。
　高校、大学ともに地域とのつながり、一体感をより強く深くしてまいります。起業家をはじめ、多方面で活躍する方々の話を直接聴く機会をつくり、生徒・学生たちが目を輝かせる経験をたくさん積ませたいと思います。リカレント教育など地域の方々に学んでいただく機会も一層充実させてまいります。
　大学で学んだ留学生たちが県内の有力企業に就職し始めました。本学園が目指している「世界と、地域とつながる」が形になり、うれしいです。
　今年は本大学で生まれたプロジェクト「ＩＣ　ｗｉｔｈ　Ｕ」（共に生きる）を積極的に進めてまいります。手始めに地域の外国籍の子どもたちの日本語教育を、各所と連携しサポートしていく計画です。建学の精神、その礎となっているキリスト教の隣人愛に沿ったプロジェクトで、今後の展開がとても楽しみです。