一昨年からのコロナ禍の影響により、店舗での売り上げは半減しました。しかし、コロナ禍が落ち着いたとしても以前のような状態には戻らないでしょう。そのため、ギフト商品を刷新したり、新商品を開発したりしています。
　おかげさまでインターネット通販は売り上げを伸ばしています。最近は昆布を小さく刻んだ「佃煮」や削り節、ゴマをたき上げた「金ゴマおかわり君」、塩ゆでしたシラウオを天日干しにした「しらうお干」など、ふりかけ、おにぎりにして食べることのできる商品が売れています。手軽に栄養が取れることで子どものいる家庭に好評です。
　また、霞ケ浦産のカワエビを使用した「えびせんべい」も若い人に人気で、今年もかすみがうら市の成人式でプレゼントさせていただきます。
　伝統の味を引き継ぐのも大切ですが、ニーズに合わせ味付けや商品を変えていくことも大切です。時代とともに生活スタイルは変化し、食生活も変わっていくからです。
　今、私が一番望んでいることは、霞ケ浦が以前のようにきれいな湖になり、その恩恵や文化を後世に残すことです。昨年は、霞ケ浦帆引き船・帆引き網漁法保存会として長年取り組んできた保存活動が評価され「サントリー地域文化賞」を受賞しました。現在の用途は観光用ですが、今後は漁もできるように技術を継承していくつもりです。
　霞ケ浦の水質は一時に比べて、見た目もかなり改善されています。しかし温暖化などの影響によりワカサギやカワエビの漁獲量が減少しています。一人一人が環境問題に向き合い、できることから行っていくことが大切です。昔のような「泳げる霞ケ浦」を取り戻しましょう。