２０２１年は、新型コロナウイルス感染症による影響を受けている中小・小規模事業者の皆さまへの支援に全力で取り組んだ１年でした。３月までは実質無利子・無担保融資等を活用した足もとの資金繰り支援に注力し、４月以降は金融支援に加え、販路拡大や経営改善などの本業支援に取り組みました。
　経済活動が再開する兆しが一部で見られるものの、先行きは不透明な状況であり、引き続き厳しい経営環境が続くと予測しています。当組合の取引先も、飲食・宿泊・サービス業を中心に、個人消費の低迷や原材料価格の高騰などにより、売り上げ、利益が思うように回復していません。新型コロナによる影響が長期化する中で、取引先の皆さまの経営状況に応じて、適切な支援を実施することが金融業界の課題と考えています。
　当組合は、19年度から第９次中期経営計画をスタートさせ、本年３月に計画期間が終了します。将来の構想として、「お客さまと共に成長する地域のための金融機関」を掲げ、円滑な資金供給のほか、創業・販路拡大・事業承継の支援などライフステージに応じた本業支援に取り組んでまいりました。
　４月以降は、現在策定中の次期中期経営計画に基づき、引き続き取引先の皆さまの支援に取り組んでまいります。ビジネスマッチングや外部専門家と連携した支援など、組合内外のネットワークを十分に活用し、皆さまのニーズに応えていきたいと考えています。また、業務効率化など経営管理の強化に取り組み、地域金融の安定、ひいては地域経済の発展に貢献してまいりますので、引き続きご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。