茨城県関連企業・団体新年展望
トップが語る
2022
東京ガス
茨城事業部長 堀 哲也
脱炭素化の実現へ貢献
 昨年は、2018年より工事を進めてきた日立と神栖を結ぶ茨城幹線と日立LNG基地2号タンクが完成し、3月から供用を開始しました。関東全域で都市ガスの供給安定性が向上するとともに、今後の需要に対応できる都市ガス供給体制が構築できました。
 今年は、50年のカーボンニュートラル(CN)宣言を受け、30年温室効果ガス46%削減という目標達成に向けた動きが加速すると考えています。また、昨冬の電力需給逼迫から、この冬を含めてエネルギー供給のボラティリティも高まっています。環境対策から再生可能エネルギーの導入がより一層進む中、エネルギーの安定供給とコストの両立をどう達成していくか、難しい課題に対応しなければならないと考えています。
 当社はグループ経営ビジョンに掲げた3つのアクション(①「COネット・ゼロ」への移行をリード②「価値共創」のエコシステム構築③LNGバリューチェーンの変革)の実現に向けた「Compass Action」を昨年11月に発表しました。3つのポイントとして「責任あるトランジション」「デジタルとリアルによる価値創出」「稼ぐ力・変動への耐性の向上」を掲げました。県内では企業進出が旺盛ですが、燃料転換・スマートシティ化の推進・CN都市ガスの普及拡大など天然ガスの高度利用により、お客さま先のCO削減に貢献していきます。既存の都市ガスインフラを最大限活用可能なCNメタン製造に向けて、安価な水素製造技術と革新的メタネーション技術をコア技術として確立します。太陽光や洋上風力による再エネ電源開発も拡大します。これらの取り組みにより、CN社会の実現に貢献したいと考えています。

1885年設立。事業は都市ガスの製造・供給・販売、電気の製造・供給・販売など。取付メーター数は12,083千件(2020年度末) https://www.tokyo-gas.co.jp/