新年が明けた。今年の干支「丑(うし)」の字は、種子の中で芽が伸び切らない状態を示す。先を急がず一歩一歩、着実に進むことが大切な年だという。
新型コロナウイルスの猛威が続き、収束の見通しは立たない。今年もコロナと共生し、一歩一歩この難局を乗り越えていかなくてはならないのだろう。
今年は東日本大震災から10年。インフラは強化され、復旧・復興は進んだが、自然災害への備えは年々重要性を増している。震災から学んだ教訓を改めてかみしめたい。歴史を振り返れば、湾岸戦争開始から30年、米同時多発テロから20年、満州事変から90年、太平洋戦争が開戦した真珠湾攻撃からは80年。歴史を見つめる一年にもなる。
衆院解散の時機はいつか。県内では県知事選もある。コロナ禍で延期された東京五輪の開催や、感染症対策と経済活動との両立も大きな焦点となる。
明けない夜はない―。新年を迎え、県内企業や団体のトップが2021年を展望した。コロナ後を見据え、新たな未来に照準を定める。