昨年、私どもの病院もコロナの直撃を受けました。特に緊急事態宣言が出された４～５月は外来患者が感染懸念から急減。収入もこの際２割減と当院始まって以来の事態に見舞われました。ただ、６月以降は持ち直しつつあります。検査・診療態勢に徹底してコロナ・シフトを敷き、地域の患者さんの不安と要望に真摯に向き合うよう努めた結果だと思います。
　私どもは複数の病院・クリニックのほか老健施設や特養ホームなど高齢者施設も10カ所以上擁しています。コロナで重症化するのは大半が高齢者。「地域の医療と介護を守る」という理念の下、今年もコロナとの闘いにスタッフ一丸で挑みます。
　ＩＴやインターネットを活用した新たな医療・介護システムの構築にも本腰で取り組んでいきます。コロナに絡んで始まったオンライン診療を本格始動するほか、患者さんの画像データを地域の診療所との間でネットを介してやり取りしたり、リハビリの進ちょく状況を自動計測・記録したりと多様な取り組みを考えています。なぜか？　近い将来訪れる超高齢化社会への布石です。
　高齢の患者・入所者は今後急速に増加するのに対し、このままでは介護士ら現役世代のマンパワーは絶対的に不足します。地域の医療・介護を将来的に守っていくためにも医療・介護現場の省力化、デジタル活用は避けられない課題です。
　また、今年は旧土浦協同病院の建物に当法人の都和病院（土浦市）を移転する予定です。地域のクリニック機能とともに、慢性期療養にも対応した新しいスタイルの医療・介護サービスを提供していきます。