茨城県関連企業・団体新年展望
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2021
茨城県常陸牛振興協会
会長 鴨川 隆計
内外へPR、飛躍の年に
 昨年、新型コロナウイルス感染症は常陸牛の市場にも大きな影響を及ぼしました。主要な出荷先のホテル、外食産業が大きな影響を受け、需要が大幅に減少し、牛枝肉価格は4月~6月の間、前年比4割減まで落ち込みました。
 在庫を抱え、販促活動もままならない状況の中、今できることとして、常陸牛を通じた支援活動を展開しました。県立中央病院をはじめ、JA県厚生連6病院の医療従事者ほか、水戸ホーリーホック、水戸市内の子ども食堂などに常陸牛を贈りました。また、県と連携、協力し食育の一環として学校給食で常陸牛の提供を開始するなど、あらためて県民に常陸牛の魅力を伝えていくことを続けました。
 生産者や販売者もコロナ禍での経営は厳しい状況の中、努力しています。生産は肉用牛肥育経営安定交付金(牛マルキン)などの補償制度に助けられ、148人いる常陸牛指定生産者も減ることはありませんでした。販売に至っては販売指定店、推奨店、海外推奨店の認証店数が昨年初めて600店舗を超え過去最高となり、今年販売実績1万頭達成も見えてきています。
 情勢はいまだ不安定ですが、当協会は今年も県内外および海外へ常陸牛を積極的にPRしていきます。今年3月に横浜のベイシェラトンホテルで行われる常陸牛フェアは3年連続となり、他ホテルでも常陸牛をメインとしたフェアが行われるなど、首都圏、名古屋、大阪など国内各地で「茨城ブランド」かつ常陸牛が求められている結果です。7月にはオリンピック、10月には本県が協賛して東京食肉市場まつりも行われる予定であり、この機運を逃さず販促の手を強め、常陸牛飛躍の年としていきます。
茨城町下土師1950-1
指定生産者148人、販売指定店(買える店)380店舗、販売推奨店(食べられる店)204店舗、海外推奨店(海外で食べられる店)31店舗