新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛などで、料飲店をはじめとした業務用ビールはとても厳しい一年となりました。しかし、「家飲み」の増加で缶ビールの消費は好調でした。特に昨年10月に発売した「キリン一番搾り　糖質ゼロ」は、機能性商品を求めるお客さまが多く、健康志向の高まりもあり大変ご好評をいただいています。ビールで「糖質ゼロ」を実現できたのは画期的なことです。お客さまのニーズに合った商品を開発、提供できたと考えています。
　料飲店では厳しい中でも、個性豊かなクラフトビールを提供する「タップ・マルシェ」を活用し、気軽に楽しんでいただける「場」づくりに取り組みました。お客さまのコロナ禍でも外でおいしいものを味わいたいという気持ちの変化を感じています。今年も力を入れていきます。
　茨城の農林水産物を応援する「茨城をたべよう運動」の「一番搾り」生ビール応援デザイン缶を昨年も県内限定で発売しました。「茨城をたべよう運動推進協議会」に売り上げ１本につき１円を寄付するドネーション企画も継続しました。前年より売り上げが10％伸びたのは、お客さまの郷土愛と、販売店さまの地元を盛り上げようという思いが要因と考えています。
　昨年６月に創業50周年を迎えた取手工場は、全国９工場の中で製造量が最も多い工場です。茨城の地で半世紀にわたりビールを製造できたのも全てお客さまのおかげと感謝しています。コロナが落ち着いた後も生活はすぐに元通りにはならないでしょう。弊社はお客さまのことを一番考える会社を目指し、今後もお客さまに寄り添った活動をしていきたいと思います。